PointCloudConsortium > PCCブログ

PCL、3D関連の情報をブログ形式で発信します。

3Dプリンタ使用レポート③

前記事でレポートしました3Dプリンタについてあれからしばらく使ってみましたが今回故障?したらしくメンテナンスのため XYZprintingに一時預けることとなりました。

■今回の故障?と原因

<1>3Dプリントされる形状が奥行き方向にズレる
立方体の3Dプリントを行うと奥行き方向に伸びたカタチの直方体となったり、最初にプリントする際にモデルの輪郭で囲われますがプリントが進むと輪郭より奥行き方向の外にはみ出してしまうなどY軸方向(奥行き方向)にずれが生じ始めました。
徐々に症状がひどくなり3Dプリンタの台座からはみ出すほどズレがひどくなり、最終的にはキャンセルを押して注入口が戻る際に「ガリガリ」と異音がしてしまいました。
次に電源を入れた際にはプリンタのディスプレイに「サービスコード【0031】」と表示され、エラー音と共に操作ができない状態となってしまいサポートに連絡をすることとなりました。

<2>電話応対では
サポートの担当者が丁寧に応対していただき最終的にはXYZプリンティングジャパンに引き取られることとなりました。 サポートがしっかりと対応をしてくれるので安心して操作することができるところがこちらの3Dプリンタの良いところの一つだと思います。

<3>サービスコードエラーの原因は?
プリンタが引き取られて2営業日ほどで回答をいただきました。 結局サービスコードエラー0031が出た原因はモーター?部分のパーツが破損しておりこれによりプリント正常に行えない状態になっていたそうです。 おそらくY軸方向にずれが生じ始めたあたりからパーツが徐々に破損していき最終的に完全に割れてしまったようです。


■無事戻ってきました

パーツ交換ではなくなんと本体全体が新品になって戻ってきました。
おそらく致命的な故障だったのかもしれません。(修復不可能?)
無事新品になって戻ってきたので早速プリントしてみると、あれ?うまくプリントできない。。。
何度か試してみてもやはりフィラメントが台座に定着しない(ノリは塗ってるのに)
よく見るとプリント時にノズル部分と台座が離れすぎているような感じだったので キャリブレーションしてみるとやはり大きくずれておりました。(運送中にズレたのかもしれません)
キャリブレーションを行い調整後3Dプリントを行うと台座に定着しプリントすることができました。


過去にプリントした際には変な模様ができたり若干形状がずれたりがありましたが新しくなったからか、今回の個体が良かったのかわかりませんがその部分も解消されておりキレイにプリントすることができました。

■根本的な解決はできたのか?

今回の故障はパーツの破損によるもので交換により解決しました。 ただ使用上どのようにすればこういった破損が防げるのか、という疑問は残ります。
もしかするとしばらく使用しているとまた同じような症状になってしまうのでは? という不安が残りますが機械ですのである程度は仕方のない部分もあるかと思います。タイミングがあればサポートの方にその辺を確認してみようかと思っています。
根本的な解決、原因追及はなされておりませんがとりあえず使用できる状態になりました。

■ケース的なものを作ってみて

今回機械が新しくなってプリントもキレイに行えるようになったのでケース的なものをプリントしてみました。

iPhoneケースを作ってみましたが左写真のようにサイズが合いませんでした。これは3Dデータ上ではサイズが合っていてもプリント時の積層により肉厚がひとまわり大きくなってしまうためです。
ですので現物に合わせるような形状を制作する場合にはプリント時の積層で大きくなっても良いように少し大きく制作する必要があります。
プリンタの種類や環境によりどれぐらい大きくするかが変わってきますので具体的な縮尺はなんとも言えませんのでトライエラーを何度か繰り返す必要がありそうです。

以上、今回は3Dプリンタ使用レポートというよりも故障したことによるサポートの良さと故障原因を紹介したカタチになってしまいました。

有限会社マグネットインダストリー
西内伸太郎

2014年8月29日

本コンソーシアムに関するお問合せ、PCL・3D関連のご相談はお問合せフォームよりご連絡ください。

  • PointCloudLibrary
  • エス計画
  • マグネットインダストリー
  • DERiVE
PCL
Copyright (C) 2014 PointCloudConsortium All Rights Reserved.